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フィリピン新大統領ドゥテルテ氏の人物像について

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今世界が注目するフィリピンのドゥテルテ大統領

オバマよ地獄へ堕ちろ」など、アメリカに敵意剥き出しの過激な発言などで、国外から批判を浴びる中、 最新のフィリピン国内の支持率は驚愕の86%と高い人気です。


いったいなぜそんなに人気なのでしょうか?

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ロドリゴ・ドゥテルテ氏のプロフィール

ロドリゴ・ドゥテルテ大統領(1945年3月生まれ71歳)

レイテ島のマアシン出身

大学卒業後、ダバオの検察官として約10年働いた後、政界に進出

1988年から2016年6月まで22年間タバオ市長を務める

(タバオ市:フィリピン南部ミンダナオ島にある人口約145万人の都市)

2016年6月にフィリピン大統領に就任

ニックネームは「暴言王」

 

ドゥテルテ氏の過去の発言

オバマよ地獄に堕ちろ」(2016年10月4日マニラで演説)

「(CIAに対して)私を追放したいのか、やれるもんならやってみろ」(2016年10月7日就任100日演説)

 

ジャーナリストが解説するドゥテルテ氏の人物像

アメリカに対しこのような発言をする本心について、ジャーナリストの大高未貴氏はフジテレビの「バイキング」にてこう説明しています。

対アメリカ感情について

大高氏:断定はできないものの、実はアメリカと仲良くしたいと考えている。
実際にアメリカの植民地になった不幸な歴史もあり、ストレートに親米的かと言えば複雑なものがある。
とは言え、いくら国際仲介裁判所で圧倒的にフィリピンに優位な結果が出たとはいえ、実際問題南シナ海の権益を守るためにはアメリカの軍事協力が必要。

であるにも関わらず、アメリカの腹が据わってない、と言いますか、アメリカとフィリピンの間に相互防衛条約のようなものがあっても有事の際にアメリカがどこまで関与するかという事がグレーゾーンのままなんですね。

またフィリピンがアメリカに武器を買いたいと打診をしてもアメリカはそれも拒絶する。

となるとフィリピンからしてみれば、アメリカは一体どこまでフィリピンをバックアップする気があるのか?

というメッセージを突きつけたい思いもあって、それならロシアや中国と手を組んじゃうよ、くらいの事を言いながら、本当はアメリカにもっと強固な条約を結びたいというメッセージが込められているのではないか。

 

暴言は本音か意図的か

大高氏:フィリピンの政府広報室で先週話を聞いたんですが、大統領は発言をした後に、時には(頭をかかえて)”あー言っちまった”と部屋に帰ってくるときもあるそうなんです。
計算して言っている部分と、市長時代の感覚で失言してしまうときもあるので、その辺は周囲もハラハラして見守っているとのこと。

外交手腕はあるけれども未知数と言われるのはそういった点です。


フィリピンの犯罪・麻薬事情について

大高氏:実際にフィリピンの麻薬事情は酷い状況です。

現在、元司法長官(現在は上院議員)が刑務所に服役中の麻薬王達から上納金をたくさん受け取っていたことが発覚し、その上院議員の女性はつい先日解雇され、起訴される段階にある。

トップからダウンまで、例えばタクシーの運転手やバスの運転手も麻薬常習患者がいて事故も起きている。

そういう状況の中で麻薬撲滅作戦をやっているわけです。

また、麻薬の9割は中国から入ってきていて、そして中国の華僑系が牛耳っている。
そういう中で、麻薬撲滅作戦と南シナ海を巡り中国と対峙している状況があるわけです。

 

日本の事はどう思っているのか?

ドゥテルテ大統領は大の親日
大高氏:フィリピンで毎回開催されているJAICA日本大使館が主催する天皇陛下の誕生記念会の式典にも必ず娘さんと一緒に参加されているとか、色々と話を聞きました。
プライベートでも3年前に家族旅行で日本に来ています。
また、ミンダナオ・ダバオにある日本人墓地を私費を投じてきれいに再建してくれたりとか、それも自分が資金を出したことを公表せずにやっているとのこと。

 

なぜ親日的になったのか?

大高氏:スペインの統治時代やアメリカそして日本と他国に介入・関与された歴史の中で、フィリピンの経済発展における日本人の貢献や、特に大統領が出身の南部にはアジア最大の日本人コミュニティがあったりして、そこで心温まる交流がいっぱい生まれています。

そういったものを耳で聞いていて、親日的になったのではないか?

 

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