プリンス死因の謎 プリンス宅で見つかった鎮痛剤の薬瓶に誤表示
今年4月、アメリカ・ミネソタ州の自宅兼スタジオで死亡しているのが発見されたアメリカの伝説的ミュージシャンのプリンス。
当時の検視結果では鎮痛剤の過剰接種が死因だと発表されていました。
(画像は「ローリングストーン」からの引用です)
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その死から4ヶ月が経ちますが、彼の自宅兼スタジオの「ペイズリー・パーク(Paisley Park)」で押収された薬について新たな事実が分かりました。
今月23日、ミネアポリスの日刊紙スター・トリビューン紙によると、プリンスの自宅で押収された鎮痛剤の瓶にはラベルの表示とは異なる薬物が含まれていたという。
ラベルに表示されていたのは、ヒドロコトンという病院で比較的簡単に処方される鎮痛剤でした。
しかし、押収された瓶の中の薬の成分を調べてみた結果、実際にはプリンスさんが処方を受けていなかったフェンタニルという強力な鎮痛剤だったことが分かったとのこと。
強力な鎮痛剤「フェンタニル」とは
フェンタニルとは、慢性的な痛みやガン患者の痛みを緩和する際に処方される強力な鎮痛剤です。
モルヒネの50~100倍、ヘロインの25~50倍もの効果がある強力な鎮痛剤なので、少量でも人体に大きな影響を及ぼします。
実験では、モルヒネ30mg、ヘロイン10mgに匹敵する効果を、フェンタニルではわずか1mgで得られる結果が出ています。
鎮痛作用が強い反面、非常に危険な薬物であるため、押収する際に捜査官は皮膚や目から吸収されるのを防ぐため、防護服を着用しなければならないほどでした。
薬の入手経路は?
アメリカ・麻薬取締局によると、現在多くの違法フェンタニルが、中国からメキシコを経由して米国内に流入しているといいます。
薬局などでも入手できますが、極めて強力な薬物であるため、通常はガン患者など限られた患者にしか処方されません。プリンスにも処方されてはいませんでした。
プリンスはこの危険な薬をどのように入手したのでしょうか?
瓶のラベルの記載間違いの可能性、違法に作られた薬を違法に入手した可能性もあるとメディアは伝えています。
プリンスがフェンタニルと知って使用していたかは明らかになっていません。
プリンスさんは死亡する直前、カリフォルニア(California)州の鎮痛薬依存症専門医と治療について話し合う準備をしていました。
長年ステージ上での激しい動きのパフォーマンスを続けた末に受けた股関節の手術による痛みに苦しめられていたとされています。
アメリカで増え続ける鎮痛剤の過剰摂取による死
アメリカでは薬物の過剰摂取による死者数が、2000年から2014年の4年間の間で50万人に上り、そのうち鎮痛剤の過剰摂取の割合は2000年以降3倍にまで跳ね上がっているとのこと。
(APP通信調査)
フェンタニルによる死亡事故も増えており、
オハイオ州では、フェンタニルが混入した違法薬物による中毒死が、2013年には92人だったのが、2014年には514人と5倍以上にも増加しています。
フロリダ州では、2013年の185人から、2014年には397人に、
メリーランド州では、2013年の58人から2014年には185人に死者数が増加しています。
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