赤ペン

気になるニュースをチェック

気象庁が配信する「緊急地震速報」で震度7の地震を伝える誤報発生

f:id:nisi617:20160803012833j:plain

気象庁は8月1日午後5時9分、「東京湾震源とする最大で震度7程度の激しい揺れを伴う地震が起きる可能性がある」という緊急地震速報を発表しましたが、15秒後に取り消しの速報を流しました。

スポンサードリンク

 

 この緊急地震速報は、防災機関など特定の事業者だけに出された情報でしたが、都営地下鉄小田急電鉄京浜急行電鉄京成電鉄などが運転を停止するなどの影響が出ました。

その後揺れが観測されなかったことからすぐに運転は再開され、各社の運行に大きな影響は出ませんでした。

緊急地震速報の誤報はなぜ起きたのか?

緊急地震速報は、地震の前のわずかな揺れ(P波)を捕らえて大きな揺れ(S波)が来る前に震度などを予測して伝えます。

この緊急地震速報のシステムには、テレビラジオなどを通じて一般に広く知らされるものの他に、鉄道会社電力会社など、特定の事業者向けのものもあります。

精度が異なる2つのシステム

特定の事業者向けの緊急地震速報早さを重視し、1カ所でも揺れを観測すると発表することになっています。

今回は千葉県富津市にある地震計の一カ所から大きなノイズを観測したため、誤った情報が配信されたということです。

一方、一般向けの緊急地震速報は、精度を重視し、2カ所以上の観測点で揺れを観測した場合に発表することになっています。

気象庁 地震津波監視課 青木元課長の会見

今回は1点だけでノイズ観測したので、緊急地震速報の警報、いわゆるテレビなどで一般に向けて流れる警報では発表していません。
1点のみの観測でも(事業者向けの)緊急地震速報の予報は発表しますので、予報事業者を経由して利用者の方々にその情報は伝わります。
そういった情報が伝わった場合には、まず身の安全を図ってください。
キャンセル報が出た場合には揺れはなかったことになります。
そういったご理解をしていただければと思います。

一部サービスでは一般向けにも配信

一般向けには流されていない今回の情報ですが、一部の民間企業のスマートフォン向け防災アプリや、携帯電話のメールなどでは利用者に誤った情報が流れました。

このうちスマートフォン向けアプリ「ゆれくるコール」は、気象庁が事業者向けに出した事実と異なるデータを受けて利用者に誤情報を配信したということです。

また、民間の気象会社ウェザーニューズ

東京湾マグニチュード9.0の地震が発生しました。最大震度は7です

という誤った情報をメールなどで配信しました。

f:id:nisi617:20160803014652p:plain

ゆれくるコール - RC Solution Co.

 

ノイズ発生の原因は?

気象庁によれば、誤ったデータを送った地震計がある千葉県富津市の周辺では、当時雨雲が発達していて、落雷によって流れた電気信号を地震計が誤って感知したことが原因ではないかとのことです。

 

スポンサードリンク